巨大魚 釣り 日本
「アカメ」とは日本の周辺でのみ目撃される幻の魚です。光に照らされると赤く輝く瞳が特徴的なこの魚は人間と同程度の巨大なサイズにまで成長します。高知県においてはレジャーフィッシングの対象魚として大人気です。アカメの生態と釣り方、最適なタックル選びまでご紹介します!2020年06月07日更新日本のごく一部の場所を生息地とする固有種で、体長が100センチ以上となる巨大な魚が三種類存在します。まず、北海道の「イトウ」、滋賀県の「ビワコオオナマズ」、そして今回ご紹介する高知県の「アカメ」です。このアカメ、昔は「幻の巨大魚」として主に釣り人の間で憧れの対象として扱われてきた怪魚だったのですが、近年の情報化社会への変遷に伴い、地域での目撃情報がインターネットを通じて多数よせられたことで、釣り上げるハードルが昔に比べてずいぶん下がったことでも有名です。今では、ブラックバスやスズキなどと並んで、駆け引きを楽しむための対象魚として釣り人に広く愛されるまでになっています。そうはいうものの、まだまだ認知度の低い存在であるアカメ。今回は、この魚の生態と生息地、そして釣り方を詳しくご紹介していきましょう。是非タックルやリール選びの参考にして、見事幻の日本固有種であるこの魚をその手で釣り上げてください!アカメは英語圏では「Japanese lates」の名前で呼称されます。名前にジャパニーズと付けられているとおり、この魚は日本の西太平洋側でのみ目撃される種類のものです。アカメ科の魚は他にも多数存在しており、その多くがこの魚と同じく大型にまで成長し、各国で釣りの対象となっています。例えば、アフリカ大陸の河川域に生息しているアカメ科の「ナイルパーチ」は全長にして2メートル、体重にして200キロにまで達し、釣り人だけでなく観賞用や食用として広く利用されています。この魚は、成熟して大型になるにつれて体の模様が変化していくことで知られています。完全に成魚となった状態ですと、上記の画像のようにシルバーの体色で統一されますが、まだ幼い個体の場合には体全体に線状の模様が入っており、斑点もところどころに見受けられます。成魚で体長は1メートル以上にまで達することが確認されており、現在の最高記録は平成28年に高知県で釣り上げられた個体、体長1.31メートル、体重39キロのものが世界最大のアカメだとされています。この大きさは、10歳前後の子供とほぼ同じサイズです。ただ、地元の漁師の話では「もっと大きなアカメもいる」とのこと。この魚は日本で釣り上げられた個体のサイズが世界記録として各国の魚類資料に記録されますので、皆さんが釣り上げたアカメがもしかしたら世界記録を更新するかもしれませんね。近縁種として知られるバラマンディは、アカメとよく似た形態と特徴を有している魚です。「シーパーチ」という名前で主に熱帯魚店で販売されています。バラマンディはアカメと昔は同じ種類のものだと誤解されていましたが、日本人研究家らの調査によって明確に別種の魚だと結論付けられました。バラマンディも大型になる魚で、トローリングなどレジャーフィッシングの対象魚として人気です。光に照らされたときに、バラマンディの瞳は黄金に輝くことでも知られています。この画像のようなアカメの赤い眼光は実に特徴的です。アカメ科の魚は前述したナイルパーチやバラマンディなど複数の種類が存在しますが、この魚ほどの特徴的な眼光を持つ種類はいません。平時は黒い瞳をしていますが、光に照らされると赤く輝きます。高知県以外でも散発的にこの魚が漁獲されることがあるのですが、例えば徳島県では「メヒカリ(眼光)」の名前で呼称されるほどユニークな特徴といえます。この魚は夜行性で警戒心が非常に強い魚です。食性は肉食で、小魚などを活発に捕食します。まだ幼い個体は、淡水と海水が混じる場所で「コアマモ」という海草に隠れながら集団生活をすることで知られます。産卵期は夏。沖にまで行きそこで産卵すると一般にはいわれていますが、まだまだ謎多き存在で詳細な生態については未解明な部分が残っています。例えば、アカメは小魚を追いかけて汽水域にまで進入してくるとされていましたが、どうやらそれだけが目的ではなく、体に付着した寄生虫を海水の塩分濃度の急激な変化で弱らせて除去することを狙っているのだと主張する研究者も存在します。この魚の生息場所は主に日本の太平洋側です。黒潮の海流する場所にしか生息しない魚として知られており、目撃記録では前述した高知県などの四国地方が多く、他にも九州地方や中部、静岡県でも目撃例がありますが、散発的に漁獲されるのみで定着しているという情報は確認できません。生息場所としては比較的沿岸の底が浅い海域を好み、淡水と交わる汽水域の河口などに高い頻度で侵入してくることで知られています。現在、日本で主にこの魚の生息地として知られているのは宮崎県と高知県の二箇所です。宮崎県ではアカメを保護しようという動きから、この魚の漁獲が禁止されました。高知県でも同様の動きがあったのですが、釣り人からの猛烈な反発を受け、禁止には至っていません。高知県の四万十川などの河川汽水域ではこの魚はわりとよく目撃される魚で、マナーをしっかりと守る良識ある地元の釣り人らによって節度を守って楽しまれています。生息場所として有名な高知県などの四国地方では、県によってアカメに対する扱いが異なっています。例えば、漁獲が禁止された宮崎県や徳島県では、この魚は「準絶滅危惧」という区分で保護されており、高知県では準絶滅危惧ではなく「注目種」として各釣り人らに注意喚起する形で保護の対象とされています。高知県浦和湾はアカメ釣りの有名なスポットです。生息場所によっては釣り糸を垂らすこと自体が禁止されている場合もありますので、これからこの魚を狙おうという方は注意が必要です。メジャーなアカメ釣りのスポットである高知県では、釣りは禁止されていません。ただ、マナーはしっかりと守りたいものですね。今より少し前までは、アカメは釣り人にとって幻の魚、まさに憧れの対象でした。ただ、現在ではレジャーフィッシングの対象として広く認知されています。今回はアカメを釣り上げるために必要な準備とタックルやリール、ラインやルアーなどの仕掛けをご紹介しましょう。この魚の生態を見て察しのよい方は気付かれたかもしれませんね。アカメはスズキとよく似た習性を持っています。スズキが汽水域に出没するのは潮の流れに誘われたハゼなどの小魚を追っての行動だといわれています。アカメもスズキと同じく、ハゼなどをよく食べている魚。そのため、釣り方もスズキとよく似ています。ただ、スズキと比較してこの魚はより大型で重量もあり、動きも活発で下手なタックルやラインで挑むのは無謀です。最悪、タックルごとへし折られます。そのため、タックル選びは1.3メートル以上の大型魚を想定した選び方をすべきです。おすすめのタックルはベイトタックル。一般にベイトタックルはキャストの飛距離が出ないというデメリットがありますが、アカメは堤防や防波堤などの浅瀬まで侵入してくる魚です。遠方にまでキャストする必要はほとんどありません。重要なのは、ストラクチャーを密に狙えるだけのコントロールのよさと、ヒット後のラインに掛かる抵抗の少なさです。小物を狙うのではなく、あくまで対象は幻の怪魚!ここは感度もより精密なベイトタックルで狙っていくべきでしょう。出典: 干潟や河口部のウエーディングにおいても、キャスティングを持続・集中できる軽さとバランスに、潮流変化をも感知できるスペシャル設計。タックルの長さは6フィート以上のものが欲しいところです。ベイトリールについてはドラグ力、すなわち引っ張る力に対する強度が7.0前後のものが最善でしょう。おすすめのタックルを以下でご紹介しますので、タックル選びの参考にしてください。この魚との駆け引きはまさしく「パワーゲーム」です。対決は数十分にまで及ぶことも珍しくありません。そこで必要とされるのはラインの強度です。中途半端なラインで挑めば、長期戦に耐えられずに「プツン」と切られてしまいます。当日居合わせたアングラーに写真を提供いただきました!ただただカッコ良い、、リールに巻くラインはPEラインがおすすめです。ナイロンラインでも何とか対応できますが、その場合には30ポンド前後のものを選択しましょう。ただ、PEラインの方がタックルに伝わる感度が良好で活発に動き回るアカメの左右の振りへ対処するのも容易です。出典: 強度、感度、耐久性に優れ、「伸びが少ない」という特徴があります。それにより、魚や水中のシグナルが、ダイレクトに伝わります。少しだけナイロンラインよりお値段はかかりますが、ここはPEラインの3号以上のものを選択したいところです。長さは160メートル前後用意しておきましょう。出典: ヤマトヨテグス(YAMATOYO) ライン フロロショックリーダー 20m 5号(20LB).カラー: CLEAR(クリア)ラインとルアーとを結ぶショックリーダーもこだわりたいポイントです。柔軟性があり、強度もあわせ持つものを選択しましょう。おすすめのものをピックアップしておきましたので、参考にしてください。出典: フィールド、ターゲット、アクションを選ばずあらゆる状況に対応するキング・オブ・スタンダードジグ、ジグパラ。空気抵抗の小さいコンパクトシルエットは圧倒的な飛距離を生み出す。最後にルアーです。これはアカメの食性から選択しましょう。季節にもよりますが、例えば夏の小ぶりなハゼが活発に汽水域で動き回る時期ならば、小ハゼライクなミノールアーを選択し、秋や冬ではより食欲をそそるような色合いのルアーでバイトを狙います。食性は旺盛ですが警戒心が非常に強い魚なので、あまり派手すぎるルアーはおすすめできません。アカメの釣り方はスズキに似ています。夜行性で日中に狙う場合にはストラクチャー周辺を攻めるのがベストです。場合によっては夜釣りという釣り方を選択してもよいでしょう。ただ、やはり心得ておきたいのはこの魚が日本にしか生息していない固有種であり、人が原因の水質汚染で年を経るごとに数が減っている魚だということです。自治体が奨励するアカメとの付き合い方を是非、承知した上でこの魚との駆け引きを楽しんでください!さて、さんざんアカメを保護すべき魚として扱っておいて、味についてご紹介するのも「何だかなあ」といった感じがあるのですが、この魚をご紹介していく以上、味についてふれないわけにはいきませんよね。この魚は古くから定置網にかかるレアな魚として知られています。もちろん、漁獲されたアカメは食用として料理され、珍重されてきました。アカメの旬は春から夏にかけてとされています。ただ、アカメ料理の味については評価が見事に二分します。「美味しい!」「絶品だ!」と評価する人もいれば、「臭い!」「旨みがない!」と評価する人もいます。これ、実はどちらの評価も間違ってはいません。アカメは生息場所とサイズによって味に大きな変化が生じる種類の魚です。例えば、主な生息場所として知られている四国地方の場合には味については、釣り方と同じくスズキに似て淡白でありながら脂があり美味しいとされていますが、他の地方では磯臭い魚として好んで食べる人は少ないようです。そして、大型になればなるほど臭みが強くなるとされており、中型のものが一番料理するのに適しているといわれます。ただ、この魚の身質はしっかりと弾力のあるものでダシも大型魚らしく濃厚で芳醇なものがたっぷりと取れます。そのため、料理のバリエーションも豊富で、刺身から煮付け、塩焼きやムニエルとさまざまな料理方法で食べられます。特に生食料理でこの魚を食べる際には1メートル以上のものよりも70センチ程度のものの方が身質も適度に柔らかくそれでいて弾力があり美味しいとされています。最近では温暖化の影響からか東京湾でも目撃例が散見されるこの魚を、機会がありましたら是非料理して食べてみてください。アカメについてご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。日本の三大怪魚の一種であり以前は「幻の魚」とまで呼ばれたこの魚ですが、現在では釣り上げることも夢ではありません。まだ生態に謎が多い怪魚を、是非あなたの手で釣り上げてください。もしかしたら、そのアカメのサイズが世界記録になるかもしれませんよ!当サイト「暮らし~の」には他にもユニークな魚の情報が多数掲載されておりますので、是非ご覧になりフィッシングライフにお役立てください!ページの先頭へ日本三大怪魚「アカメ」とは?気になる巨大魚の生態と釣り方に迫る!のページです。暮らし~の[クラシーノ]はアウトドアに関連するキャンプや釣り、登山などの情報発信メディアです。これから始める方に向けて、魅力や必要な知識・道具をまとめて読むことができるWebマガジンを無料で購読いただけます。キャンプ登山釣り(フィッシング)サバイバルガーデニングツーリングサイクリングDIYマリンスポーツスカイスポーツウィンタースポーツトラベル山遊び動画